Windows OS を使って共有を管理する
公開日:
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最終更新日:2014/08/15
windows ネットワークの基礎
共有フォルダに接続できない
いままでサポートをしていて最も多い問い合わせが
「Windows Server で共有フォルダをつくったが Windows Client から接続できない。」
といったものが多かったです。
原因として複数ありますが、確認すべき箇所はエラーメッセージから大体の原因が判別できます。
さて、それでは切り分けの方法です。
client のデスクトップ等にサーバー上の共有フォルダのショートカットを置いていたり、ネットワークドライブとしてマッピングしていたりと
運用形態に応じて、直接、共有フォルダへのアクセス方法は様々でしょう。
まずは以下のアクセス方法で \\<Server’s IPaddress> でサーバー自体にアクセスできるか判断します。
アクセス方法
1. スタートボタン(windows 8 以降の場合 Windows ボタン + R)を押下し [ファイル名を指定して実行]します。
2. \\<サーバーの IP アドレス> (例:\\192.168.11.2) を入力し実行します。
アクセスできた場合は、その共有フォルダのみの問題なのでサーバー側の共有フォルダのアクセス権が不足している可能性があります。アクセス権の有無を確認します。
または、以下 c にも関連しますが、例えば、その共有フォルダをウィルススキャンソフト等のソフトがスキャンしており、共有フォルダをハンドル(スキャンしていた等)していたがためアクセスが出来ない可能性があります。
この場合はおそらく「使用中のためアクセスできません」という旨のメッセージが出ると思います。
その場合はサーバのシステム再起動で復旧できるはずです。
さて、上の続きですが、\\<Server’s IPaddress> でサーバー自体にアクセスできない場合
以下のクライアントのエラーメッセージを確認し、その後に進みます。
クライアントに表示されるエラーメッセージ
-
a.エラーコード 0x80070035 ネットワークパスが見つかりません。等
b.エラーコード 0x80070005 アクセスが拒否されました。等または、認証ダイアログが繰り返し表示される。
c.そのほかのエラーまたは、以下の a b の施策でも改善が見られない場合。
では早速、どこを見ればいいのかというところを以下に記します。
エラーが a の場合
この種類のエラーの場合、通信が Client から Server に届いていません。
このエラーは以下の切り分けが一般的です。
a-1. クライアントで実施します。>> Ping <サーバーの IP アドレス> を実施し疎通を確認する。
応答がない場合
サーバー側の Windows Firewall が影響している可能性があるため、以下の方法で Windows Firewall をオフにして回避できるか確認します。
1-1 スタートボタン(windows Server 2012 以降の場合 Windows ボタン + R)を押下し [ファイル名を指定して実行]します。
1-2 wf.msc を入力し実行します。
1-3 右側で “Windows ファイアウォールのプロパティ” をクリックします。
1-4 “ドメインプロファイル” ”プライベートプロファイル” ”パブリックプロファイル” タブで ファイアウォールの状態を ”無効” 設定する。
そもそもPing での通信が取れていないのでネットワークマスク等を ipconfig /all 等で確認し、問題ない場合は、経路上の問題の可能性があるため交換してどうか等
を確認する (例えば、ハブとかケーブルまたはファイアウォール等の機器の問題の可能性がある)
改善がない場合は c に進む
応答がある場合、a-2 に進む
a-2. サーバーで確認します >> Server Service が停止しているか確認し開始状態にする必要がある。
1. スタートボタン(windows Server 2012 以降の場合 Windows ボタン + R)を押下し [ファイル名を指定して実行]します。
2. services.msc を入力し実行します。
3. 開いたサービス一覧から、Server サービスの状態が ”開始” になっているか確認する、なっていない場合、ダブルクリック等でプロパティから開始できる場合は開始する
開始できない場合は、”スタートアップの種類” が、”自動” になっていることを確認しシステムを再起動します。
上記でも改善しない場合は c に進む
エラーが b の場合
この種類のエラーの場合、通信が Client から Server に届いてはいますが、アクセスするユーザーに正常にアクセス許可が割り当てられていないことが原因です。
以下を確認します。
b-1. クライアントで実施します。>> 資格情報マネージャ上に設定されている情報がある場合、削除します。
1. スタートボタン(windows 8 以降の場合 Windows ボタン + R)を押下し [ファイル名を指定して実行]します。
2. control keymgr.dll を入力し実行します。
3. 開いた 資格情報マネージャから “Windows 資格情報” の項にアクセスするサーバーのエントリが存在することを確認します。(例:\\192.168.11.2 でアクセスする場合は 192.168.11.2 というエントリとなります。)
4. エントリを選択して、”資格情報コンテナーから削除” を選択して削除します。
b-2. サーバー側で実施します。>> Guest アカウントを有効に設定します。
1. スタートボタン(windows server 2012 以降の場合 Windows ボタン + R)を押下し [ファイル名を指定して実行]します。
2. compmgmt.msc を入力し実行します。
3. 左側で [コンピューターの管理] - [システムツール] - [ローカルユーザーとグループ] - [ユーザー] を選択します。
4. 右側で [Guest] を右クリックし [プロパティ] を選択し [アカウントを無効にする] にチェックが入っている場合はチェックを外します。
改善がない場合は c に進む
c の場合
フィルタドライバと呼ばれる通信をコントロールできるドライバソフトが実装されている 3rd パーティ制ウィルススキャンソフト(Anti Virus や ウィルスバスター等)が影響している可能性が在るため、そのソフトを最新にアップデートするか、ソフトをアンインストールして改善できるか切り分けてみます。(アンインストールした後システム再起動をお忘れなく!)
それでも改善できない場合は Microsoft のサポートか端末のソフトウェアサポートに問い合わせてみてはいかがでしょう。
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